2008-08-03から1日間の記事一覧

追記

右上にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)の構造式を書いてみた。 なんだかよく分からないものですが、こういうものです。 有機合成ではしばしば触媒として用いられます。 ヒドラジン(H4N2)でPdCl2を還元し、トリフェニルホスフィン(PPh3)を作…

書き終えて

マジで疲れた。こういうのは思い立ったらすぐ書くに限る。念のため註 ε-カプロラクタムの特許は欧米でも東レ(株)が取ってるハズです。そこまでよく調べてないけど 水素の原子量が削られたら大事故です 酢酸の全合成法は「コルベ 酢酸」でググるとWikipediaが…

窒素

9つまではあっさり決まったんだけど10個目は空白でもいいかな、などと思いつつ、便宜的にを窒素を選んだ。 尿素から始まって窒素で終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、工業化学以降の大量生産・大量消費時代の先駆けとなった物質でもあるし、紹介す…

ニトログリセリン

これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。 こういう純粋軍事チックな化学を元事業家の化学者が推進していて、それが非オタに受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。

過酸化水素

(酸化還元論的)化学の「酸化」あるいは「還元」をオタとして教えたい、というお節介焼きから見せる、ということではなくて。 「あらゆる質量・電荷は保存する」的な感覚がオタには共通してあるのかなということを感じていて、だからこそ化学の最も基本的な反…

酢酸

今の若年層で酢酸の全合成を目指す人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。 有機合成化学よりも前の段階で、全合成を理論的に取り扱う哲学や合成計画の設計はこの物質で頂点に達していたとも言えて、こういうクオリティの物質が錬金術師…

水素

「やっぱり物質は人間が豊かに暮らすためのものだよね」という話になったときに、そこで選ぶのは「炭素」でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、この物質の原子量が好きだから。 断腸の思いで削りに削ってそれでも1.0g/mol、っていう原子量が、どう…

ε-カプロラクタム

たぶんこれを見た彼女は「ナイロンだよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。 これほどの変態的物質がその後続いていないこと、この類似物質がアメリカではパンティストッキングへの貢献で大人気になったこと、化学繊維のあらゆる分野…

テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)

ある種のSF化学オタが持ってる有機化合物と無機化合物のハイブリッド化合物への憧憬と、一方で有機化合物にも無機化合物にもなり切れていないと唱えるオタ的な化学へのこだわりを彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにも無機・…

タキソール

アレって典型的な「オタクが考える一般人に受け入れられそうな化合物(そうオタクが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのものという意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには一番よさそうな物質な…

尿素

まあ、いきなりかよとも思うけれど、「尿素以前」を濃縮しきっていて、「尿素以後」を決定づけたという点では、外せないんだよなあ。知名度もあるし。 ただ、ここでオタトーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。 情報過多な尿素の合成経歴の数…

化学オタが非オタの彼女に化学世界を軽く紹介するのための10物質

まあ、どのくらいの数の化学オタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、 「オタではまったくないんだが、しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて、 その上で全く知らない化学の世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」 ような、ヲタの…